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サイト更新&執筆の記録と頂いたメッセージへのお返事。
『覆面作家企画8』 CブロックC01~C04 感想と覚え書き
『覆面作家企画8』CブロックC01~C04の作品読了しました。
以下、ネタバレありの感想と覚え書きです。覚え書きは、各作者様のサイト巡回をほぼできていない状態で、独断と偏見による独り言をつらつらと書いています。
C01 『その手が隠したものは』
■感想
そんなんあり!? という、奇想天外な完全犯罪ストーリー。
中二病をそう使うかと、その発想に天晴です。
それが「痛い」とわかっているからできる、冷静な主人公ですね(笑)
セクハラ被害に遭われたようですし、その正体は、手に入れた200万を元手に本来の自分を取り戻した、さらさらヘアにすら~っとした体型のモデル系美女であると想像。

■覚え書き
中二病かー、ご自身が中二の頃には、既にその言葉が世の中にあったんじゃないかな? というイメージ。
そういう世代の人、もう世の中に多いかもですけれど。
作者さんも主人公と同じく、患われたことがないと思われる。
コツコツ、ギリギリ、スタスタ、スラスラ。こういうの、普段からよく使われるのかな? カタカナ表記多め。
マニュキュアのトップコートを知っておられたり、髪の毛のツヤが戻ったことに言及されているけど、題材は男性っぽい。
仲の良い姉妹がいるか、パートナーをお持ちの男の人かな。お若い方の印象。


C02 『月下鴨川、モノノケ踊りて、絵師が狩る。』
■感想
このタイトルセンスときたら! どんな物語世界が広がっているのかと、拝読前から胸躍りました。
そして、へーそんなのがあるんだ、と、現世と少しずれた不思議世界へと、すんなりと引き込まれてゆく冒頭。
七森さんと詩子さんの会話が、幼馴染なのにですます調なのは、ビジネス仕様なのでしょうか? 微妙な距離感のせいでしょうか?
夏の京都なのに涼しいの理由に戦慄! 踊るモノノケと絵師の筆。猫又と詩子さんの対峙には、鮮やかな色彩と、鬼気迫るものを感じます。
贋作の呪いに苦しめられる七森さん。そんな彼に絵を描いてほしいと願う詩子さん。けれど七森さんが絵筆を取れないのは、詩子さんの画に魅せられているからでもあり……切ないですね。
タイトルから感じた期待以上の、もっと続きが読みたいと思う素敵な作品でした。ああ、好きです。

■覚え書き
京ことばを使っていないのにすごく京都。京都というか「京」、風流だー。
「鍵善の水羊羹」「ほうじ茶」「下鴨さんのところのみたらし団子」作者さんも好きなものかな?
下鴨さんというのは下鴨神社のことかな? こんなとこにも京都感。
「下鴨さんのところのみたらし団子」お店の名前わからないけど、それで通じる美味しいあれよろしくという、詩子さんの可愛い甘えと、それを一緒に食べてきた、二人の歴史が伝わるようでなんかツボ。


C03 『死の手招き』
■感想
死が怖い、と言っていた五十代半ばの男性が、六十歳で亡くなった親友の死を皮切りに、親しい人たちを見送り、最愛の人を看取って、やがて静かにその時を待つようになる。
その時まで精一杯に生きようという前向きさがよいです。死についてこれだけ語られているのに、ラストシーンはとても清々しい。
それにしてもこの主人公、親友とマドンナがいたからとはえ、同窓会にマメに出席し、葬儀に必ず参列するほどクラスメイトと親睦を深めていたようですから、自分で言うほど偏屈ではなかったと思うのですが……。
思いを確かめ合えたのが今際の際であったからこそ、マドンナはマドンナのまま、綺麗な思い出として持ってゆけるのでしょうけれど。

■覚え書き
高齢男性の独白だけれど、自分より年下の作者さんかなあという印象。
「クラスメイト28人」「学年クラスが3つで収まらず4つに分断」とあるけれど、私小学校の時36人クラス、人数が増えて4クラスに収まらず、自学年だけ5、6年時に5クラスを経験しているもので、もっと上の世代なら、28×4÷3=37.333…人くらい、詰め込んでいたと思うんだよなあ――というところでの感覚が、自分よりもずいぶん若いっぽいので(作者さんじゃなく私の世代がバレますな・笑)
検索ワードに「めちゃダルい」がありますしね。五十代半ばでそれはありなのか!?
60歳まで全員と連絡がつく同窓生ってすごい。幹事はやり手だな。
マドンナに対する女性幻想は男性作者さんならではのものと思われる。


C04 『なにも宿らない』
■感想
虚しさに支配され、美しい彼女の手に、主人公と共に首を絞められたような読了感。
読書中、狂気のピアノが鳴り響いている感覚に陥りました。
主人公は自分のピアノは「誰の心も動かさず、なんら才能を感じさせない」と評していますが、本当でしょうか?
主人公のもがきや苦しみは、これほど強く読者の心を揺さぶるのに、それが主人公の生み出す音色には宿らないのだとしたら、残念でなりません。
からっぽな女の子が二人して、底なしの沼に堕ちて行くような昏さと耽美。技巧的な指先の動きは、エロティックなものだと思います。

■覚え書き
ほんのりと百合。何だろう文章が艶っぽいな~。
この切り口で書ける方は限られてきそう。タイトルに偽りなし。
単純思考ですが、少なからずピアノ経験をお持ちの作者さんではないかと思います。
女性作者さんじゃなかったらビックリする案件。
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